2ッ星栄養コンシェルジュ®の渥美有加です。
女性にとって人生最大のイベントと言える「妊娠」「出産」。私も昨年これらを初めて経験し、現在5ヶ月の子供の育児奮闘中です。
栄養の知識を持っていてもやはり妊娠時や産後の栄養は非妊娠時とは異なることが多いため、改めて色々な事を勉強し直して実践しました。
本記事では、これから妊娠を考える方はもちろん、妊娠中の方や産後のお母さんが知りたい栄養や食事の話を簡単にまとめたので、少しでも参考になると嬉しいです。
※本記事の内容に関してはあくまでも「目安」となります。必要量などについては個人差がありますので、身体の状態を見ながら主治医や管理栄養士と調整しましょう。
妊娠したら赤ちゃんの分まで沢山食べなきゃ!と思い、これまで以上に沢山食べていたら、妊婦健診の際に体重が増加しすぎと注意された先輩お母さんの話を聞いたことがありませんか?
一体1日にどれくらい食べたら良いのでしょうか?
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」に示されていますので解説していきます。
私は31歳で出産しましたので、31歳を例に見ていきましょう。
上の表では年齢別の1日の必要エネルギー量について記載してあります。31歳の女性は1日1,750kcalから2,350kcalとなっています。
(参考)身体活動レベルとは?
身体活動レベルⅠ:生活の大部分を座って過ごし、静的な活動が中心の場合
身体活動レベルⅡ:おもに座って行う仕事だが、職場内での移動や立って行う作業・接客等、通勤・買い物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
身体活動レベルⅢ:移動や立って行うことが多い仕事の従事者。あるいは、余暇にスポーツをする等、活発な運動習慣を持っている場合
非妊娠期の必要エネルギーに加えて、妊娠の初期・中期・後期と時期に応じて必要エネルギーを追加する必要があります。
・妊娠初期(1〜4ヶ月)は+50kcal
・妊娠中期(5〜7ヶ月)は+250kcal
・妊娠後期(8ヶ月以降)は+450kcal
と目安が示されています。
ここで確認したいことは、それぞれどれくらいの量のことなのか?です。
それぞれおにぎりで考えてみたいと思います。コンビニサイズの具無しおにぎりを想像してください。
1個あたり白米が約100gでエネルギー量は160kcalです。
これをベースに考えるとそれぞれ以下の通りになります。
1日あたりの追加エネルギー量ですので、これを3食に分けて増やすということです。
妊娠初期では1日でおにぎり3分の1を追加するだけですので、本当に少しであることが分かりますね!
妊娠後期ではおにぎり約3個分ですので、毎食1個分のおにぎりを追加する必要があるということです。
「妊娠中は2人分だから」と、たくさん食べ過ぎているお母さんもいましたし、食べられなくて体重が減ってしまったお母さんも知っています。
妊娠中の身体の変化は人ぞれぞれですし、今回ご紹介した量もあくまでも目安です。
妊娠中はステージ(初期・中期・後期)によって必要エネルギー量が異なるということを知っておくだけでも、食べ過ぎを防ぎ、妊娠中に起こりやすい症状(腰痛、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群など)を予防することもできます。
今後、妊娠中や産後の様々な栄養について体験談も踏まえながらお伝えしていきたいと思います!
【TEXT:渥美有加、編集:廣瀬直樹】
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