【管理 栄養士 監修】東北に受け継がれる郷土料理3選!文化庁が認める100年続く食文化「100年フード」|栄養コンシェルジュと学ぶ大人の食育

【管理 栄養士 監修】東北に受け継がれる郷土料理3選!文化庁が認める100年続く食文化「100年フード」|栄養コンシェルジュと学ぶ大人の食育

日本にはおむすびや味噌汁に始まり、実に多様な食文化があります。
そこで今記事では、文化庁が進める取り組みの一環である「100年フード」に認定された東北地方の郷土料理を3つ紹介します。

「100年フード」とは?

文化庁のホームページによると、

“文化庁では、我が国の多様な食文化の継承・振興への機運を醸成するため、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を、100年続く食文化「100年フード」と名付け、文化庁とともに継承していくことを目指す取組を推進しています。”

とのことです。

日本全国には様々な食文化や郷土料理が存在しており、先輩たちから受け継いできた食の伝統を未来へと繋いでいこう!という取り組みです。

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わんこそば(岩手)

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わんこそばの歴史

わんこそばとは、お椀に一杯ずつ給仕された一口分のそばを次々に食べ、何杯食べられたか競い合うものです。

花巻のわんこそばの歴史は400年程昔にさかのぼり、南部家第27世利直公が江戸に上られる途中、花巻にお立ち寄りになられたおり、旅のつれづれをなぐさめようと郷土名産のそばを差し上げたところ、利直公はその風味をたいへんお気に召され何度もおかわりをされたと伝えられ、その際、そばを上品に椀に盛って差し上げたところから「わんこそば」と称されるようになったといわれています。

わんこそばというと、大食いのイメージがありますが、元々はお客様にたくさん召し上がっていただきたいという、おもてなしの食文化です。

(文化庁ホームページ 「全国各地の100年フード」より引用)

 大食いとして文化が始まったのではなく、おもてなしの心から生まれた文化のようですね☆

また、わんこそばに親しみを持てるように「わんこそばダンス」も作られています☆

わんこそばの主な使用食材

「わんこそば」に使われる食品は、文字通り「そば」です。

そば」には、デンプン(メインのエネルギー源となるグルコースが多数繋がったもの)が豊富に含まれています。

「そば」以外にもおむすびやパン、うどんやパスタなどの麺類、いもやかぼちゃにもデンプンは多く含まれています。

これらデンプンを多く含む食品は、食品カテゴリーマップではカテゴリー1に分類されます。

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きりたんぽ(秋田)

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きりたんぽの歴史

「きりたんぽ」は、江戸時代からあり、日本三大美味鶏として有名な大館産比内地鶏のガラで出汁をとり、比内地鶏の肉や地元の具材を入れて作る鍋料理として、大館ではごく普通の家庭料理です。

各家庭で、母から子へと代々受け継がれてきたいわば「おふくろの味」です。

また、客をもてなすために欠かせない料理でもあり、冠婚葬祭の際は、必ずといっていいほどだされるごちそうでもあります。

秋も深まり新米の出回る時期になると、新米のきりたんぽと脂の乗った比内地鶏を味わう「たんぽ会」が市内の至るところで頻繁に催され、街はたんぽ一色になります。

大館の人々にとってきりたんぽは生活から切り離せないものなのです。

このような大館の風土が、昔のままのきりたんぽを現在に至るまで守り続けてきました。

(文化庁ホームページ 「全国各地の100年フード」より引用)

きりたんぽはおふくろの味でもあり、ごちそうでもある秋田県大館市のソウルフードのようですね☆

きりたんぽの主な使用食材

「きりたんぽ」とは、うるち米をつぶして棒に巻き付けて焼き、食べやすく切ったものです。

そのため、「きりたんぽ」には、デンプン(メインのエネルギー源となるグルコースが多数繋がったもの)が豊富に含まれています。

「きりたんぽ」以外にもおむすびやパン、うどんやパスタなどの麺類、いもやかぼちゃにもデンプンは多く含まれています。

これらデンプンを多く含む食品は、食品カテゴリーマップではカテゴリー1に分類されます。

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はらこめし(宮城)

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はらこめしの歴史

宮城県を代表する秋の味覚「はらこめし」は、炊き込まれたご飯の上に脂ののった鮭の身と大粒のはらこ(卵)を贅沢にのせた亘理町発祥の郷土料理です。

主な調理法として、まず醤油や酒、砂糖などを合わせ、一口大の鮭の切り身を煮て、次に煮汁にはらこを軽く通し、その煮汁を使ってご飯を炊き、身とはらこをのせて完成となります。

古くは、荒浜の漁民が、貞山堀の工事臨検で訪れた初代仙台藩主伊達政宗公(安土桃山時代から江戸時代前期)に、鮭のはらこをご飯に炊き献上したところ大変喜ばれ、側近に吹聴したことが世に珍重された始まりと伝えられています。

また、阿武隈川河口にある川口神社の秋祭りにおいて、五穀豊穣と豊漁を感謝するため新米と遡上した鮭を合わせ調理し、神饌として捧げ食べられたものが始まりであるとも言われています。

近年では町内のいたるところで「はらこめし」ののぼりが立ち、多くの観光客がその味を求めて訪れています。

(文化庁ホームページ 「全国各地の100年フード」より引用)

 「はらこ」とは「いくら」を指すため、「はらこめし」は鮭の親子丼とも言えますね☆

はらこめしの主な使用食材

「はらこめし」に使われる主な食品は、ごはん・・はらこ(いくら)です。

ここで、各食材に多く含まれている栄養成分ごとに、ごはん・鮭・はらこ(いくら)を分類してみましょう!

カテゴリー1
ごはん

ごはんはカテゴリー1に分類され、デンプン(メインのエネルギー源となるグルコースが多数繋がったもの)を豊富に含んでいます。

カテゴリー2
鮭・はらこ(いくら)

鮭・はらこ(いくら)はカテゴリー2に分類され、からだの材料となるたんぱく質と脂質を含んでいます。

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今回は「わんこそば」、「きりたんぽ」、「はらこめし」の3つの郷土料理を取り上げましたが、東北には他にも「せんべい汁(青森)」や「芋煮(山形)」などたくさんあります。

東北を訪れる際にはこれらの郷土料理を食べてみてください☆

そして目の前の郷土料理がどのようにして誕生したのか、どんな栄養素が含まれているのか、思い出してください☆

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土肥慎司

一般社団法人日本栄養コンシェルジュ協会

土肥慎司

ヘルスケア会社に勤務し、健康管理に関するシステムや商品の開発に携わり、
また専門学校にて栄養学の講師を担当。
その傍ら、スポーツ選手や保護者、スポーツ関係者への栄養セミナー、栄養サポートを展開。
自身も高校まで野球をしていた経験から、選手目線での提案を心掛け、
栄養士が考える100 点の食事を押し付けるのではなく、
選手や家族、チームのライフスタイルを踏まえたうえでのアドバイスに取り組んでいる。

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