日本の食文化の一つ 汁物の栄養と塩分摂取について【管理栄養士と調理師の資格を有する栄養 コンシェルジュ 監修】

日本の食文化の一つ 汁物の栄養と塩分摂取について【管理栄養士と調理師の資格を有する栄養 コンシェルジュ 監修】

家庭料理で欠かせない汁物(スープ)。実は日本の食文化の一つとして古くから愛され続けています。
一汁三菜という言葉にもあるように汁物は日本料理に欠かせない一品で、好きな食材を入れれば、簡単に栄養も摂ることができる優れもの。
この時期、体を温めるためにも毎日の食卓に取り入れたい「汁物」について調理師が解説します。

一汁三菜!家庭料理で欠かせない汁物(スープ)の栄養

一度は耳にしたことがある「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」は、主食を基本に1種類の汁物、3種類のおかずを加えた和食の基本形のことです。これらを揃えることで、栄養バランスが良い食事を手軽に取り入れることができると言われています。

この一汁には、お味噌汁をはじめ、すまし汁、潮汁、のっぺい汁、かす汁など、数多くの汁物料理があり、日本各地で郷土料理としても愛されています。

農林水産省「うちの郷土料理」次世代に伝えたい大切な味はこちら

 

汁物は、出汁(昆布・かつお・しいたけ・いりこ・貝類)や使う食材によってバリエーション豊富に楽しむことができます。さらに、日本の汁物にはその土地の食材を活かしたものがあり、ご当地食材を楽しめるという素晴らしい魅力もあります。

そして何より、加える食材によって、たんぱく質やビタミン・ミネラルも摂ることができ、体を温めて代謝をあげることができるので、寒い時期にもぴったりです。

日本は世界でも有数の長寿国であるのは、一汁三菜を基本とした「和食」を食べていることが理由の1つだと思います。

和食文化はユネスコ無形文化遺産に登録されていますので、調理師としてこれほど嬉しいことはないですね。

WHOや厚生労働省も減塩を推奨!塩分摂取過剰には要注意!

塩分の摂りすぎは高血圧のリスクとなるばかりか、心血管障害など独立した危険因子となります。このことから、世界保健機構(WHO)をはじめ、厚生労働省や各都道府県、日本高血圧学会でも減塩が推奨されています。※実際に食塩摂取が少ない地域では高血圧の方が少ないことがわかっています。

【厚生労働省e-ヘルスネット】栄養・食生活と高血圧:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-002.html

汁物を食べる際に気をつけていただきたいのは塩分を摂りすぎてしまうことです。

塩分の摂りすぎを避けるポイントは、旨味をきかせたお出汁を活用したり、お野菜や食材本来の甘みや旨味を活かした調理をすること!これにより減塩した汁物でも美味しく味わうことができます。

お出汁の取り方などまとめた記事もあるので、またそちらもご覧ください。

調理師が解説!汁物の栄養と塩分摂取まとめ

今回の記事のポイントは以下の3つ!

☑ 汁物は古くから愛される日本の食文化の一つ

☑ 汁物は体を温め、代謝をあげてくれる

☑ 旨味をきかせて、塩分の摂りすぎに注意する

私は毎朝みそ汁をつくります。みそ汁には「朝の毒消し」や「みそ汁一杯三里の力」ということわざもあるのでおすすめです!

日本人が誇る食文化の一つ「汁物」を皆さんも取り入れてみてください☆

【TEXT:土生亜衣、編集:廣瀬直樹】

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土生 亜衣【Habu Ai】

土生 亜衣【Habu Ai】

管理栄養士、調理師、発酵食品ソムリエ、2ッ星栄養コンシェルジュ®
【プロフィール】管理栄養士免許を取得後、大手クッキングスタジオに勤務し料理の魅力を多くの方に伝えてきた実績を持つ。
『お料理を楽しもう!手作りは人をもっと幸せにする!』を思いに、食生活や手作りがもたらす「価値」を何より大切にし、現在は同クッキングスタジオにて栄養コンシェルジュの知識(栄養学)と調理師の技能(調理学)を融合した「結果も出る楽しい料理教室」をお客様へ提供している。
【得意料理】ハンバーグ、ピザ、ケーキ

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