脂溶性ビタミンとは? 油と一緒に働くビタミンの力 (栄養資格 栄養コンシェルジュ® × 食品カテゴリーマップ®)

脂溶性ビタミンとは?  油と一緒に働くビタミンの力 (栄養資格 栄養コンシェルジュ® × 食品カテゴリーマップ®)

ビタミンには「水に溶けるタイプ」と「油に溶けるタイプ」があります。今回は、健康維持に欠かせない 脂溶性ビタミン(A・D・E・K) に注目。体に蓄積されやすく、摂りすぎにも注意が必要なこの4種類。その働きと食べ方のポイントを、食品カテゴリーマップ® を活用しながら整理していきます。

1.脂溶性ビタミンとは

脂溶性ビタミンとは、脂質(油)に溶ける性質をもつビタミンのことで、ビタミンA・D・E・K の4種類があります。

水に溶けにくく尿として排出されにくいため、体内に蓄積されやすいのが特徴です。その一方で、脂質と一緒に摂ることで吸収が高まり、健康維持に欠かせない働きを発揮します。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

2.4つの脂溶性ビタミンとその働き

☑ ビタミンA
目の健康維持、皮膚や粘膜の保護、免疫機能のサポートに関わります。
多く含まれる食品:レバー、うなぎ、卵黄、緑黄色野菜など。
β-カロテンとして摂ると過剰症の心配が少なくなります。

☑ ビタミンD
骨や歯の形成、カルシウム吸収を助け、免疫にも関与します。
多く含まれる食品:鮭、青魚、きのこ、卵黄など。
日光を浴びることで体内でも合成されます。

☑ ビタミンE
抗酸化作用を持ち、細胞や血管の老化を防ぐ働きがあります。
多く含まれる食品:ナッツ類、アボカド、植物油など。
油と一緒に摂ると吸収が良くなります。

☑ ビタミンK
血液を固める働きや、骨の健康維持に関わります。
多く含まれる食品:納豆、ブロッコリー、ほうれん草など。
通常の食事で欠乏しにくいビタミンです。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」ほか

3.脂溶性ビタミンと「食品カテゴリーマップ®」の関係

「食品カテゴリーマップ®」は、一般社団法人日本栄養コンシェルジュ協会が開発した食品を主成分(栄養特性)で7つに分類するツールです。

脂溶性ビタミンを意識した食事づくりでは、次のような活用法が効果的です。

ポイント1:脂質と組み合わせて吸収アップ

脂溶性ビタミンは脂質と一緒に摂ると吸収が高まります。
「多脂性食品(カテゴリー5)」にあたるナッツ類、植物油、アボカドなどを上手に活用しましょう。

例:
・ほうれん草(ビタミンK)+ごま油
・にんじん(ビタミンA)+オリーブオイル炒め
・鮭(ビタミンD)+アボカド添え

ポイント2:たんぱく質と一緒に摂る

レバー、卵黄、青魚などは「たんぱく質+脂質系(カテゴリー3・4)」に分類されます。
主菜として取り入れることで、脂溶性ビタミンを自然にカバーできます。

例:
・鶏レバーの甘辛煮
・鮭ときのこのホイル焼き
・卵黄入り味噌汁

ポイント3:バランスを意識する

脂溶性ビタミンは体に蓄積されやすいため、サプリメントの摂りすぎには注意が必要です。
「食品カテゴリーマップ®」を使って、どのカテゴリーを多く摂っているかを見える化し、食事全体のバランスを整えましょう。

出典:日本栄養コンシェルジュ協会「食品カテゴリーマップ®」

4.食事設計のヒント

・朝食:卵焼き+ブロッコリーサラダ+みかん
・昼食:鮭の塩焼き+ほうれん草おひたし+雑穀ごはん
・夕食:レバニラ炒め+味噌汁+アボカドの副菜

主菜(たんぱく質+脂質)と副菜(ビタミン+ミネラル)を組み合わせることで、脂溶性ビタミンを効率よく、かつバランス良く摂取できます。

5.まとめ

脂溶性ビタミン(A・D・E・K)は、体を守り、代謝を支える“縁の下の力持ち”です。

ただ摂るだけでなく、
・脂質と組み合わせる
・過剰摂取に注意する
・食品カテゴリーマップ®で全体を見渡す

この3つを意識するだけで、日々の食事の質がぐっと高まります。

食品カテゴリーマップ®を活用して、「見える栄養管理」で脂溶性ビタミンを味方につけましょう。

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栄養や健康に関する最新情報をお届けするメディアサイトNutrigence®(ニュートリジェンス)スタッフです。

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