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皆様こんにちは!2ッ星栄養コンシェルジュ®の袴田雅江です。今回は、近年の子ども達に多い【孤食】についてのお話です。
孤食とは1人で食事をすることを指します。同じ部屋に居ても家族が別の行動をしている(洗濯や、掃除、身支度など…)場合も孤食になります。親の生活スタイルが変化してきた事により、子ども達の食事環境にも変化が起きている現状をお伝えしていきます。
夜になると家族全員が揃ってテレビを見たり、今日あった出来事を話しながら晩御飯を食べる。そんな当たり前のような機会が減ってきているのをご存じですか。
厚生労働省の児童環境調査によると、昭和61年に家族揃って毎日晩御飯を食べる家庭の割合が全体の36.5%に対し、15年後の平成13年では31.5%と5%も減少していることが明らかになりました。ちなみに、家族揃って夕食を食べる頻度が全くない家庭は全体の7.3%・・・。家族揃って夕食を食べる機会が減っているのです。
夕食だけでなく、核家族※が増える中での両親の共働き、ひとり親家庭が増えている現代では子どもだけで食事を食べる『孤食』が問題になっています。
※核家族とは「夫婦のみ」「夫婦と未婚の子ども」からなる夫婦や親子だけで構成される家族をいいます。
孤食が問題視される中、今注目されているのが子ども食堂です。子ども食堂とは、孤食の問題や家庭の問題によって、満足に食事を摂ることが難しい子どもなどに無料または安価で栄養ある食事と、安心して過ごせる場を提供するための取り組みのことです。
このような取り組みにより、子どものコミュニケーション作りや、人の温かさ、孤食問題を解決しようという取り組みが全国的に広がっています。
子どもに自由に食事をさせると、好きな物ばかり食べる傾向がみられます。この食べ方は、生活リズムの乱れや栄養バランスの偏りが生じ、栄養成分の過不足が起こります。心や体の成長に悪影響を及ぼし、将来的に生活習慣病発症リスクを上げる要因にもなるのです。
また、誰かと一緒に食事をする子どもに比べ、食事についてのマナーを知らない、もしくは身に付けていない子どもが多く、コミュニケーション能力や社会性、協調性の低下という精神面にも影響がみられることがわかっています。実際に、「イライラする」「よく眠れない」「頭が痛くなりやすい」など訴える子どもの割合が高くなっていることが報告されています。
このように、子どもが一人で食事をする『孤食』は、栄養バランスの偏りによる体の成長への影響はもちろん、周りと食事をすることにより生まれる協調性(人格形成)など精神面、日々の食事に対する想いにも影響し、心や体の成長を妨げるおそれがあるのです。
孤食以外にも多くの【こしょく】があるのをご存知ですか?
たとえば、
☑ 個食…同じ食卓を囲んでもメニューが異なること
☑ 固食…同じものばかり食べること
☑ 濃食…インスタントやファストフードなどの濃い味を食べること
☑ 小食…食欲がなく、食事量が少ないこと
☑ 粉食…粉を使った主食を好んで食べること
などなど・・・
自分自身が「こしょく」になっていないか是非確認してみてください☆
孤食の問題は身体だけではなく、将来のコミュニケーション能力や、人間関係など精神面にも影響を及ぼす可能性があります。
家族揃って会話をしながら食事を楽しむ昔ながらの古き良き食事スタイルが、私たちの身体だけではなく、心や人間形成、コミュニケーション能力にも影響していたとは驚きです。
子どもの健やかな成長のために、家族みんなで食事を楽しむ時間を積極的に作ることが大切ですね。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
【TEXT:袴田雅江、編集:廣瀬直樹】