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2027年から本マグロの漁獲枠25%拡大へ|クロマグロの資源回復と栄養を解説(栄養コンシェルジュ)

2027年から、太平洋クロマグロ(本マグロ)の漁獲枠が見直される見通しです。2026年8月18日に行われた国際会議では、日本を含む中西部太平洋側について、30kg以上の大型魚の漁獲枠を25%増やす一方、30kg未満の小型魚は6%減らす新たな資源管理方式で合意しました。背景にあるのは、国際的な資源管理によるクロマグロ資源の回復です。
では、私たちが普段食べている本マグロは、栄養学的にはどのような食品なのでしょうか。本記事では、クロマグロの資源管理から、たんぱく質、DHA・EPA、赤身と脂身の違い、食品カテゴリーマップ®におけるカテゴリー2Cまで、食と栄養の視点から整理します。

2027年から本マグロの漁獲枠25%拡大へ|クロマグロの資源回復と栄養を解説

1.2027年から本マグロの漁獲枠はどう変わる?

2026年8月18日、太平洋クロマグロの資源管理を話し合う国際会議で、新たな資源管理方式について参加国・地域が合意しました。

今回の合意では、日本を含む中西部太平洋側について、30kg以上の大型クロマグロの漁獲枠を現行の11,869トンから14,836トンへ25%増加させます。

一方、30kg未満の小型魚については、5,125トンから4,823トンへ約6%削減する方向です。

つまり、「本マグロを一律に25%多く獲れるようになる」という話ではありません。

将来的に資源を支える小型魚を保護しながら、回復した資源を大型魚として利用していくという、資源の持続的利用を考慮した管理がポイントです。

今後、必要な国際的手続きを経て、2027~2028年の2年間に適用される見通しとなっています。

2.なぜクロマグロの漁獲枠を増やせるようになったのか

今回のニュースを理解するうえで重要なのが、太平洋クロマグロの資源回復です。

クロマグロは過去に資源量が大きく減少し、日本を含む各国・地域が国際的な漁獲規制や資源管理を進めてきました。

水産庁によると、2024年に実施された最新の資源評価では、太平洋クロマグロの親魚資源量は2021年に回復目標を達成。2022年には約14万4,000トンと推定されています。

つまり今回の漁獲枠拡大は、資源保護とは逆方向の政策というより、これまで積み重ねてきた資源管理による回復を踏まえたものと理解する必要があります。

一方で、資源が回復したから無制限に漁獲できるわけではありません。

将来の資源を確保しながら、現在利用できる資源をどこまで漁獲するのか。このバランスを科学的な資源評価に基づいて調整していくことが、持続可能な漁業には欠かせません。

3.「本マグロ」と「クロマグロ」は同じ?

一般に「本マグロ」と呼ばれているのがクロマグロです。

クロマグロは寿司や刺身などで親しまれており、赤身、中トロ、大トロなど、部位による味わいや脂の違いも魅力の一つです。

そして、この部位の違いは栄養成分にも大きく関係します。

例えば、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」では、天然クロマグロの赤身・生100g当たりは、エネルギー115kcal、たんぱく質26.4g、脂質1.4gです。

一方で、同じクロマグロでも脂の多い部位では脂質量やエネルギー量が大きく変わります。

したがって、栄養学的には「マグロだから○○」と一括りにするよりも、種類、天然・養殖、部位、調理方法まで確認することが重要です。

これはマグロに限らず、食品成分を正しく理解する際の基本的な考え方です。

4.クロマグロはたんぱく質を摂取できる魚類

マグロの代表的な栄養学的特徴の一つが、たんぱく質です。

先ほど示した天然クロマグロ赤身・生100gには、たんぱく質が26.4g含まれています。

たんぱく質は筋肉だけをつくっている栄養素ではありません。身体を構成するさまざまな組織に利用される重要な栄養素です。

また、クロマグロにはビタミンやミネラルも含まれています。同じ天然クロマグロ赤身・生100gでは、ビタミンD 5.0μg、ビタミンB6 0.85mg、ビタミンB12 1.3μgなどが収載されています。

ただし、「マグロは高たんぱくだから多く食べるほどよい」と考えるのは適切ではありません。

重要なのは、一つの栄養素だけを評価するのではなく、食事全体の中でどのように取り入れるのかを考えることです。

5.マグロに含まれるDHA・EPAなどのn-3系脂肪酸

魚の栄養というと、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を思い浮かべる方も多いでしょう。

クロマグロにも、これらを含むn-3系多価不飽和脂肪酸が含まれます。

ただし、その含有量は魚種や部位、天然・養殖などによって異なります。

例えば日本食品標準成分表では、養殖クロマグロ赤身・生100gにn-3系多価不飽和脂肪酸1.87gが収載されています。

ここでも、「マグロにはDHA・EPAが含まれる」という知識だけで終わらないことが重要です。

脂肪酸を評価するときには、その食品に含まれる脂質量や脂肪酸組成、食事全体との関係まで考える必要があります。

栄養学では、一つの成分だけを切り取るのではなく、食品全体、さらに食事全体を見る視点が求められます。

6.赤身とトロは「同じマグロ」でも栄養が違う

「マグロは低脂質で高たんぱく」

このような説明を見かけることがありますが、マグロ全体について一律に表現するのは正確ではありません。

天然クロマグロの赤身・生100gでは、脂質は1.4gです。

しかし、クロマグロには中トロや大トロと呼ばれる脂質の多い部位もあります。

さらに、天然と養殖でも成分値は異なります。日本食品標準成分表では、養殖クロマグロの赤身・生でも脂質7.6g/100gとされています。

同じ「クロマグロの赤身」でも条件によって栄養成分は異なるわけです。

食品の栄養を考えるときには、「マグロ」「肉」「野菜」といった大きな食品名だけで判断せず、どの食品の、どの状態を評価しているのかまで確認することが大切です。

7.食品カテゴリーマップ®ではマグロは「カテゴリー2C」

栄養コンシェルジュ®では、膨大な食品を整理し、実際の食品選択へつなげるために食品カテゴリーマップ®を活用します。

マグロを含む魚介類は、食品カテゴリーマップ®ではカテゴリー2Cに分類されます。

カテゴリー2は、たんぱく質を多く含む食品を整理するカテゴリーです。その中で魚介類をカテゴリー2Cとして捉えます。

ここで重要なのは、カテゴリーを暗記すること自体ではありません。

「マグロはカテゴリー2Cだから食べればよい」と判断するのではなく、食品の特徴を整理したうえで、その人の身体や目的、食事全体に合わせて選択するために使うことが食品カテゴリーマップ®の役割です。

例えば同じカテゴリー2Cのマグロでも、赤身と脂質の多い部位ではエネルギーや脂質量が異なります。

分類を入口として、そこからさらに食品の特徴を理解する。

これが、食品情報を実際の食生活へ落とし込む一つの方法です。

8.マグロのニュースから「食べることの背景」を考える

私たちは普段、スーパーや飲食店で食品を選びます。

しかし、その食品が食卓に届くまでには、生産者や漁業者、資源管理、加工、物流、市場、小売など、多くの過程があります。

今回のクロマグロのニュースは、そのことを改めて考える機会でもあります。

国際的な資源管理によってクロマグロの資源が回復し、その結果として大型魚の漁獲枠を拡大できる段階まで来ました。

一方、将来の資源につながる小型魚については漁獲枠を減らします。

食べるという行為は、栄養素を身体に取り込むことだけではありません。

食料生産、自然環境、流通、食文化など、さまざまな背景とつながっています。

栄養について学ぶときにも、食品成分だけを見るのではなく、「その食品がどのように私たちの食卓へ届いているのか」という視点を持つことで、食への理解はさらに深まります。

結論とまとめ

結論|本マグロの漁獲枠拡大から分かること

2027年から、中西部太平洋の30kg以上の大型クロマグロは漁獲枠を25%増やす方向で国際的な合意が進んでいます。一方、30kg未満の小型魚は約6%削減される見通しです。

背景には、国際的な資源管理による太平洋クロマグロの資源回復があります。

栄養面では、クロマグロはたんぱく質を摂取できる魚類で、DHA・EPAを含むn-3系多価不飽和脂肪酸、ビタミン類なども含みます。ただし、赤身・脂身、天然・養殖などによって栄養成分は大きく異なります。

食品カテゴリーマップ®では、マグロなどの魚介類はカテゴリー2Cに分類されます。

大切なのは「マグロは身体に良い」と単純化するのではなく、食品の特徴を理解し、目的や食事全体に応じて選択することです。

「マグロの栄養を知る」から「栄養を使える」へ

「クロマグロには、たんぱく質やDHA・EPAが含まれている」

この情報だけなら、検索すれば簡単に見つかります。

しかし、実際の食生活や栄養指導では、そこから先の判断が必要になります。

赤身とトロをどう使い分けるのか。天然と養殖の成分差をどう捉えるのか。スポーツをする人、身体づくりをしたい人、食生活を見直したい人では、どのように食品を選択するのか。

さらに、マグロだけを見るのではなく、ごはん、野菜、調味料、副菜などを含めた食事全体として考える必要があります。

つまり、栄養情報を「知っている」ことと、栄養学を「使える」ことは同じではありません。

栄養コンシェルジュ®が大切にしているのは、この違いです。

食品を見る力を身につける|栄養コンシェルジュ®という学び

栄養コンシェルジュ®では、食品カテゴリーマップ®を活用しながら、食品を単純に「良い・悪い」で判断するのではなく、身体の仕組みから食品選択を考えるための栄養学を学びます。

例えば今回のマグロなら、「カテゴリー2C」という分類を覚えて終わりではありません。

なぜカテゴリー2Cなのか。

含まれている栄養素は身体でどう利用されるのか。

他のカテゴリーの食品とどう組み合わせるのか。

目的が変われば、食品選択をどう変えるのか。

こうした「なぜ?」を、消化吸収や代謝、身体の仕組みとつなげながら理解していきます。

学ぶ対象は、もちろんマグロだけではありません。

毎日の食卓に並ぶ、ごはん、パン、肉、魚、卵、野菜、果物、乳製品、菓子類、アルコールなど、多様な食品を整理し、自分で考えて選択するための土台をつくります。

そして、その知識は自分自身の食生活だけでなく、家族への食育、スポーツ指導、パーソナルトレーニング、美容、健康支援など、人に栄養を伝える場面にもつながっていきます。

AIによって栄養情報を簡単に取得できるようになった今だからこそ、価値が高まっているのは「情報を持っている人」ではなく、情報を理解し、目の前の人に合わせて判断し、実践できる形へ変えられる人です。

今回の記事を読んで、

「カテゴリー2Cについてもっと知りたい」

「食品を身体の仕組みから理解してみたい」

「栄養情報を、自分や仕事で本当に使えるようになりたい」

と感じた方は、栄養コンシェルジュ®で体系的な栄養学を学んでみてください。

情報を読む側から、栄養を理解し、選び、伝えられる側へ。

毎日繰り返す「食べる」という行動だからこそ、身につけた栄養学は一生使える知識になります。

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参考文献・公的資料

水産庁「国際的な資源管理」:太平洋クロマグロの親魚資源量、漁獲上限および国際的な資源管理について。

水産庁「WCPFC北小委員会等に向けた太平洋クロマグロの資源状況等」:2027~2028年のTAC(漁獲可能量)に関する資料。

水産庁.太平洋クロマグロの資源管理・資源評価に関する資料.親魚資源量は2021年に回復目標を達成し、2022年には約14万4,000トンと評価されています。

文部科学省.日本食品標準成分表(八訂)増補2023年.魚介類/まぐろ類/くろまぐろ.天然赤身・生100gではエネルギー115kcal、たんぱく質26.4g、脂質1.4gと収載されています。

文部科学省.日本食品標準成分表(八訂)増補2023年.魚介類/まぐろ類/くろまぐろ/養殖/赤身/生.n-3系多価不飽和脂肪酸1.87g/100gと収載されています。

FAQ(よくあるご質問と回答)

Q1.2027年から本マグロの漁獲枠はどのように変わりますか?

2027~2028年は、日本を含む中西部太平洋で30kg以上の大型クロマグロの漁獲枠を25%増やし、30kg未満の小型魚は6%減らす方向で国際的に合意されています。大型魚と小型魚で管理方針が異なる点が重要です。

Q2.なぜ本マグロの漁獲枠を増やせるようになったのですか?

背景には太平洋クロマグロの資源回復があります。国際的な漁獲規制や資源管理が進められ、親魚資源量は2021年に回復目標を達成しました。2022年の親魚資源量は約14万4,000トンと推定されています。

Q3.本マグロとクロマグロは違う魚ですか?

一般に「本マグロ」と呼ばれている魚がクロマグロです。学術的・行政的にはクロマグロという名称が使われます。寿司や刺身で人気があり、赤身、中トロ、大トロなど部位によって脂質量やエネルギー量も異なります。

Q4.クロマグロにはどのような栄養素が含まれていますか?

天然クロマグロ赤身・生100gには、たんぱく質26.4g、脂質1.4g、ビタミンD 5.0μg、ビタミンB6 0.85mgなどが含まれます。DHA・EPAなどのn-3系脂肪酸も含まれますが、部位や天然・養殖で成分値は異なります。

Q5.マグロの赤身とトロは栄養的に同じですか?

同じではありません。赤身は比較的脂質が少ない一方、トロは脂質を多く含むため、エネルギー量や脂肪酸量も変わります。さらに天然・養殖でも成分値が異なるため、「マグロ」という食品名だけで栄養価を判断しないことが大切です。

FAQ|食品カテゴリーマップ®・栄養コンシェルジュ®

Q6.食品カテゴリーマップ®ではマグロは何カテゴリーですか?

マグロを含む魚介類は、食品カテゴリーマップ®ではカテゴリー2Cに分類されます。カテゴリーを覚えることが目的ではなく、食品の特徴を整理し、身体や目的に応じた食品選択につなげるために活用します。

Q7.食品カテゴリーマップ®とはどのようなものですか?

食品カテゴリーマップ®は、多様な食品を栄養学的な特徴から7カテゴリーに整理し、食品選択へ活用する栄養教育ツールです。「身体に良い・悪い」だけで食品を評価せず、目的に合わせて選択する考え方を身につけます。

Q8.栄養コンシェルジュ®は一般的な栄養資格と何が違いますか?

栄養素や健康食品の知識を増やすだけでなく、消化吸収、代謝、身体の仕組みを理解し、「なぜこの食品を選ぶのか」を考える力を重視します。学んだ知識を実際の食品選択や栄養提案へつなげることが特徴です。

Q9.栄養コンシェルジュ®は管理栄養士やトレーナーにも役立ちますか?

管理栄養士・栄養士をはじめ、トレーナーや運動指導者などが、既存の専門知識と栄養学を結びつけ、対象者への説明力や食品選択の提案力を高める学びとして活用できます。国家資格を代替する資格ではありません。

Q10.AIで栄養情報を調べられる時代に栄養コンシェルジュ®を学ぶ意味はありますか?

AIはマグロの栄養成分などを提示できますが、その情報を誰に、なぜ、どう使うのかは別の問題です。栄養コンシェルジュ®では、情報を理解し、身体や目的に合わせて判断し、実践へつなげる力を養います。

栄養コンシェルジュ®のカリキュラムは、医学博士、医師、管理栄養士、調理師、臨床検査技師、臨床心理士、オリンピックメダリストなど、多分野の専門家が「現場で本当に役立つ栄養学」を目指して共同開発しました。知識の習得だけでなく、一人ひとりに合わせた実践力を養うことを重視している点が、多くの専門職から支持される理由の一つです。

栄養コンシェルジュ®は資格取得後も年会費・更新費が無料です。毎月の無料サロンで学んだ内容の復習、現場での疑問や悩みの共有・相談、 最新の栄養情報や考え方のアップデートができます。 資格を「取って終わり」にせず、学び続けられる・つながり続けられる環境として、多くの取得者に活用されています。

栄養コンシェルジュ®は、医療・スポーツ分野だけでなく、保育・教育分野でも活用されている実践型の栄養教育プログラムです。全国の保育士養成専門学校への導入に加え、食育や健康づくりへの関心が高まる中、主婦や会社員など幅広い層にも受講が広がっています。

日本栄養コンシェルジュ協会理事であり、北京オリンピック男子4×100mリレー銀メダリストの朝原宣治さんも栄養コンシェルジュ®を取得されています。競技生活で培われた経験に加え、栄養学を学び続けるその姿勢は、多くのアスリートやスポーツ指導者にとって大きな刺激となっています。現在では、競技力向上やコンディション管理を目的に、アスリートはもちろん、選手を支えるトレーナーやご家族などにも学びの輪が広がっています。

食品カテゴリーマップ®は、一般社団法人 日本栄養コンシェルジュ協会が開発した公式ツールです。 食品を「最も多く含まれる栄養成分」によって7つのカテゴリーに整理し、難しい栄養学をシンプルに理解できるよう設計されています。
教育機関・医療機関・スポーツの現場でも導入されており、栄養学を見てわかる形にした信頼性の高いツールとして広く活用されています。

※「食品カテゴリーマップ®」は、一般社団法人日本栄養コンシェルジュ協会が提供する栄養教育ツールであり、商標登録済みの名称です。
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